【ICUの看護師転職】大学病院でモンスターペイシェントに理不尽に罵倒されてうつ病を発症し転職!2度目の転職先の老人ホームでは毎日楽しく働けるようになった話。

【ICUの看護師転職体験談】大学病院でモンスターペイシェントに理不尽に罵倒されてうつ病を発症し転職!2度目の転職先の老人ホームでは毎日楽しく働けるようになった話。

【性別】女性
【職業】
正看護師(看護師)
【働き始めの年齢】
22歳
【転職時の年齢】
32歳
【転職して何年経ったか】
8年
【その後】
さらに転職し職場を変えた


【女性】
32歳のときに、
大学病院/ICU
から、
病院/重度障害者病棟
に転職。




【転職前の職場形態】
大学病院
【転職前の診療科目】
ICU
【転職前の職場環境】
手術後の患者さんの受け入れを中心に、救急の患者さんの受け入れもしていました。
ICUということで、きびきびと、さばさばとした看護師が多かったです。
私は内科勤務が長かったため、いつもピリピリしているICUの環境は非常にストレスでした。
看護師はベテランが多かったので、10年目の看護師は病棟ではリーダークラスで主任代理などもしていましたが、ICUではまだまだ中堅でした。
相談できる先輩がたくさんいたことはよかったですが、こちらが考えてアセスメントをして医師に指示を求めても、異動してきたばかりの中堅看護師の発言になど、全く耳を貸してくれませんでした。
医師はベテラン看護師とは親しくしていましたが、新しく入ってきた看護師には冷たかったです。
のちに私のアセスメントが正解だったとしても、医師は無視でした。
全部で20床だったので、ICUとしてはそんなに大きくなかったと思います。
術後の患者さんの多くは翌朝病棟に帰室していたので、かかわりは短かったです。
ストレスの多い環境なので、残業はなく、休みは週休2日程度しっかりとれていました。




【転職の理由】
・手術後の患者さんが病棟帰室後、退院の直前になって「あの看護師に不満がある」と事実無根のクレームを1日中つけられ、人間性も看護師としてのキャリアも否定され、うつ病を発症してしまった。
・事実関係を話したが、看護師長も患者のご機嫌取りに必死で、患者の前で私のことを全否定し、誰のことも信用できないと思った。
・病院自体に対する不信感とモンスターペイシェントに再び会ってしまうかもしれない恐怖感で怖くて病院に行けなくなった。
・そもそもICUへも全く希望していない異動で、むしろ前の病棟で看護研究の途中だったにもかかわらず、それを中断させられた上に病棟を追い出され、病院の体制にも不満があった。

【ためらった理由】
・うつ病の時は大事な決断はすぐにしない方がいい、と言われているので、やめる決断をしていいか迷った。
・10年目での退職希望だったので、丸10年勤め切れば退職金がかなり高くなるので、10年目の途中でやめるべきか迷った。
・うつ病改善の兆しがなかったので、すぐに転職するべきか休職を続けて傷病手当をもらいながらうつ病の治療をするべきか迷った。

【転職の決め手】
うつ症状がひどく、自傷行為を繰り返していた。
精神科の主治医と弟だけは私の自傷癖を知っていて支えてくれたが、両親には言えなかった。
このような状況になったのもモンスターペイシェントに意味不明なクレームをつけられ、人間性も看護師としてのキャリアも否定されたせいだと思った。
私こそ、その患者に復讐したいとさえ思った。
しかもその患者は同じ大学病院の系列病院から来た患者で、もともとモンスターペイシェントであるという情報があったにもかかわらず、それが申し送りされておらず、モンスターペイシェントに対しての対策もしていなかった。
それでモンスターペイシェントに振り回されてちゃんと働いてる医療従事者(看護師・医療事務・栄養士)がクレームを言われるのを放っておく大学病院が理解できなかった。
そもそも私は前の病棟で看護研究をしており、研究を続けたいことを師長に面接で告げていたにも関わらず異動させられ不満だった。
何もかもが不満で、何もかもが許せなかった。
病院のだれも信用できなかった。
この状況でこの病院では働き続けられないと思った。
友人は心配してくれたが、ICUの人間は誰も気にしていなかった。
私がクレームを言われうつ病を発症したことすら知らない人間が多数いた。
ICUの師長もなんの精神的ケアをしてくれなかった。
不満しかなく辞めようと思った。
退職したいことを師長に告げたら即日退職となった。
本来なら退職の1か月前に申請しなければいけないはずだが、仕事ができない人間は必要ないのだと思った。
急に無職になり、困惑したが、こんな病院やめてよかったと思った。




【相談した人】
・精神科の主治医に退職したいことを相談した。
主治医も大切なことはすぐ決めない方がいい、と休職の診断書を書いてくれ、3か月休んで復帰が難しそうなら退職しよう、ということになった。
・家族に相談した。
母は長く務めた大学病院をやめてしまうのはもったいない、とはじめは言っていたが、うつ病の状況が悪いので、大学病院で働き続けることは困難だと理解してくれ、退職に納得してくれた。
・看護師の友人に相談した。
友人も希望していない科に異動させられ、まったく楽しくなく辞めたいと考えていたので、つらい状況で無理して働くことない、と理解を示してくれた。




【転職サイトを使ったか】
転職サイトは使っていない

【どうやって転職したか】
自分のペースで動きたかったので転職サイトは使いませんでした。
自分で近所の病院のホームページを見て、求人情報を探して、直接応募しました。

【転職時に困ったこと】
看護師の求人は多数あったため、困ったことはありませんでした。
うつ病のことは隠して転職しましたが、最初に応募した病院にそのまま入職できたため、何度も面接を受けることもありませんでした。
非常にスムーズに希望の病院に入職でき、働くことができたので、何も困ることはありませんでした。
転職活動中にうつ症状が悪化が悪化することもありませんでした。

【転職でお世話になったこと、嬉しかったこと】
直接応募だったので、転職時には誰のお世話にもなりませんでした。
そのため、転職サポートそのものについて感謝している人や良かったことは特にありません。
しかし、精神科の主治医は私のうつ症状をみながら随時お薬の調整をしてくれ、どのようなところに転職したらいいか(精神的に負担が少ないか)、を考えアドバイスしてくれました。
精神科の主治医には非常に感謝しています。




【転職先を決めた理由】
・民間病院で規模が小さく、急変や急患が少なそうだった。
・自宅から比較的近く、通勤の負担が減らせるので通いやすいと思った。
・ボーナスは減るものの月のお給料に大きな差がなかったので、収入が安定すると思った。




【退職する時の心境】
とにかく何もかも不満だったので、退職できることが嬉しかったです。
ICUのすべての人間を呪っていましたし、誰も信用できない、と思っていたので、師長以外に誰にも退職することは告げませんでした。
そのため、ICUの人間の反応はわかりませんが、全く興味がないので良かったと思っています。
仲の良い看護師には告げましたが、みんな私の味方になってくれて、やめられてよかったと言ってくれました。




【転職後の職場形態】
病院(一つの診療科)

【転職後の診療科目】
重度障害者病棟

【転職後の職場環境】
TODOリストをこなすように、時間でおむつ交換をしたり食事介助をしたり、経管栄養を落としたりしていました。
患者さんは40名ほどでしたが、脳梗塞の後遺症などでひとりでは生活できない方が多くいました。
今後転院することもできないので、その病院で入院している状況でした。
残業はほぼなく、お給料も手取りで月に30万くらいあったので良かったです。
休みは月に9〜10日くらいありました。




【転職後のイマイチなところ】
TODOリストをこなすように働き、残業が許されない環境だったので、患者さんの話を親身に聞くことができませんでした。
障害者病棟でも話のできる患者さんはたくさんいたので患者さんに寄り添った看護がしたかったのですが、その時間が作れませんでした。

【転職後の良いところ】
残業がないのでライフワークバランスは充実していました。
仕事の後ゆっくり休むこともできましたし、友人と夕食を食べに行くこともできました。
急患も急変もないので、予定外の仕事が入ることはなく、仕事が滞らずに進みました。
慣れてくれば自分のペースでTODOリストをこなせばいいだけなので、緊張せずに働けたため、その点では精神的な負担はなかったです。




【生活と心境の変化】
長く働いている人同士が仲良くしている環境だったので、新しい友人は誰もできませんでした。
むしろ無視されており、寂しかったですが、余計な人間関係に振り回されることがなくすっきりしています。
もともとの友人とのみ親しくしています。




【生活と心境の変化】
転職して良かったと思う。



【転職前の自分へアドバイス】
転職先はあなたが満足する環境ではなかったけど、その後老人ホームに転職して精神的にも身体的にも満たされて働けています。
大学病院はやめてよかったと思います。
もっと早く辞めてもよかったんじゃないかと思うくらいです。
大学病院はボーナスは多いですが、病棟ではサービス残業が尋常じゃないくらい多いので、若いうちはいいですが、年齢を重ねると身体的にも負担が大きくなります。
自分の自由もなくなります。
最先端の看護が学べ、その後老人ホームでのアセスメントのベースを作ることができました。
その点では貴重な勉強の時間だったと思います。
しかし、希望しない異動を強要され、ICUでうつ病を発症するくらいなら、ICUに異動しろ、と言われた時点でやめるべきでした。
その後8年間、今でもうつ病は治っていません。
あなたはICUで人生を狂わされました。
自分で有意義に働ける環境だと思わないなら、早めに転職してくだい。